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インターネットで、これだけ変わるビジネススタイル
インターネットによって、劇的に仕事の進め方が変化した企業の実例があります。
私どものクライアントのひとつで、シッピング会社の例です。(ショッピングでもドロップシッピングでもないです。海運会社のこと)
自動車や原油のような単品での貿易は専用船を使いますが、それ以外のものはリーファー(コンテナ船)に混載して運びます。
専用船は最短距離を走ることで輸送費を抑えます(危険と知りつつマラッカ海峡を通りますね)。コンテナの場合は、安い船を探すのが船賃節約の方法なのです。
A地点からB地点に荷物を運ぶ時、必ずしも直接運航する船を選ぶわけではありません。CからEへ行く安い船があった、またDからBに行く船がEで荷下ろしをするとします。このリーファー1を使ってまずEまで運び、次にリーファー2で目的地のBまで運んだりするのです。
いったん荷下ろしをするEでインボイスを書き変えますが、この際に現地の荷受人が必要になります。(荷受人の名義貸しはコンテナ1本につき5000円、書類も自分で書けば1万円だそうです)
それらの事務処理を行うために、現地駐在員や代理人を手配しておきます。たくさんの船の運航を把握し、駐在員・代理人と連絡を取って指示するのがシッピング会社の仕事です。
この指示連絡は長い間、国際電話とテレックスを用いていました。その昔は電報を使ったりも(日本海海戦前バルチック艦隊の情報は電報で伝えられました)したようですし、近年ではFAXも使うようになったでしょう。
このビジネススタイルがインターネットで大きく変貌したのです。
いまやSkypeを使えば全世界どことでも、通話しながらデータのやり取りを、瞬時にしかも無料でできるようになりました。高い国際電話通話料も、カタカナだけで分かり難いテレックスも不要です。
荷物の現在位置も、各シッピング会社のサイトへいけば、ほぼリアルタイムで常時確認できます。インターネットのおかげで、従来の電話回線では考えられないことが起きているのです。
どうですか。これだけ変わる業種はそんなにはないかもしれませんが、メディアが変わったことでスタイルが変化するのは日常目にします。
レコードがCDになり、さらにiTunesになって音楽の聞き方が全く変わってしまいました。iTunes Storeを拒み続けたソニーの凋落ぶりは哀れですね。再販制度で、努力することなく潤っていた昔がうそみたいです。
出版もすでに殿様商売ができなくなり、キンドルやiPadに対して既得権益の版権を主張して、あがいています。著作権法を自分たちに有利なように変えようと、新たに圧力団体を作ったようですね。(著作権者は全く無視して)
次はTV放送です、ついにGoogleTVの構想が発表されました。これが実現されれば今のTV放送も、世界中にあふれている映像の一部にすぎなくなります。もっとも、役人と既存メディアが協力してこの流れを阻止しようとするでしょうから、なかなか日本での普及が難しいことは予想できます。
日本の地上波デジタル放送は、公共放送であるにもかかわらず、世界で唯一スクランブルをかけています。著作権保護を名目にしていますが、実態はTV局の既得権益を守るためです。(TV局に出版権はあっても、著作権なんてあるわけないでしょう)
携帯電話のように、TV放送も日本はガラパゴス化するかもしれません。しかし、このまま今の内容のない番組を相変わらず垂れ流し続ければ、早晩YouTubeに取って代わられるのは目に見えています。
大企業は役人とともに、旧メディアの既得権益にしがみついていればいいのです。中小企業こそ、ウェブマーケティングを活用すべき時が来ています。
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