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webで変わるビジネス

インターネットが真の自由経済をもたらす

メディアが変わったことでビジネススタイルのみか、ライフスタイルまで変化するのは日常目にします。

  • レコードがCDになり、さらにiTunesになって音楽の聞き方が全く変わってしまいました。iTunes Storeを拒み続けたソニーの凋落ぶりは哀れです。役人と結託した再販制度に守られ、努力することなく潤っていた昔がうそみたいです。(CBSソニーは驕慢な社風だったと記憶しています)
  • 再販制といえば、出版もすでに殿様商売ができなくなり、キンドルやiPadに対して既得権益の版権を主張し、あがいています。著作権法を自分たちに有利なように変えようと、新たに圧力団体を作ったようですね。(日本の著作権法は、著作者ではなく出版社を保護するためのように見えます)
  • 次はTV放送です、ついにGoogleTVの構想が発表(クロームキャストとして一部が実用化)されました。これが実現されれば今のTV放送も、世界中にあふれる映像の一部にすぎなくなります。役人と既存メディアがこの流れを阻止しようとするでしょうから、なかなか日本での普及が難しいことは予想できますが。

日本のTV受信チューナーは世界で唯一、b-casカードの取り付けを強制しています。無料放送に対しても視聴を制限しているのです。アンカテさんの記事(b-casカード不正改造問題の本質はカードの交換を不可能にしたこと)が参考になります。
最初NHKの意向で、カードを登録制にしようとしていました。事務処理費用の関係で断念したようです(すべてのチューナーにカードを付けたため、各所帯ごとの名寄せが不可能となった)。
著作権保護を名目にしていますが、実態はTV局の既得権益を守るためです。TV局に出版権はあっても、著作権なんてあるわけないでしょう。(ビデオ録画の際にCMをスキップする機能さえ外させました)

携帯電話のように、TV放送も日本はガラパゴス化するかもしれません。しかし、このまま今の内容のない番組を相変わらず垂れ流し続ければ、早晩YouTubeに取って代わられるのは目に見えています。(YouTubeの冒頭広告で目立つのが、TV局の番宣だということが象徴しています)

インターネットで、これだけ変わったビジネススタイル

インターネットによって、劇的に仕事の進め方が変化した企業の実例があります。
私どものクライアントのひとつで、シッピング会社の例です。(ショッピングでもドロップシッピングでもないです。海運会社のこと)

自動車や原油のような単品での貿易は専用船を使いますが、それ以外のものはリーファー(コンテナ船)に混載して運びます。
専用船は最短距離を行くことで輸送費を抑えます(危険と知りつつマラッカ海峡を通りますね)。コンテナの場合は、安い船を探すのが船賃節約の方法なのです。
A地点からB地点に荷物を運ぶ時、必ずしも直接運航する船を選ぶわけではありません。CからEへ行く安い船があった、またDからBに行く船がEで荷下ろしをするとします。このリーファー1を使ってまずEまで運び、次にリーファー2で目的地のBまで運んだりするのです。

シッピングの例
いったん荷下ろしをするEでインボイスを書き変えますが、この際に現地の荷受人が必要になります。(荷受人の名義貸しはコンテナ1本につき5000円、書類も自分で書けば1万円だそうです)
それらの事務処理を行うために、現地駐在員や代理人を手配しておきます。たくさんの船の運航を把握し、駐在員・代理人と連絡を取って指示するのがシッピング会社の仕事です。

この指示連絡は長い間、国際電話とテレックスを用いていました。その昔は電報を使ったりも(日本海海戦前バルチック艦隊の情報は電報で伝えられました)したようですし、近年ではFAXも使うようになったでしょう。

このビジネススタイルがインターネットで大きく変貌したのです。

いまやSkypeを使えば全世界どことでも、通話しながらデータのやり取りを、瞬時にしかも無料でできるようになりました。高い国際電話通話料も、カタカナだけで分かり難いテレックスも不要です。
荷物の現在位置も、各シッピング会社のサイトへいけば、ほぼリアルタイムで常時確認できます。インターネットのおかげで、従来の電話回線では考えられないことが起きているのです。

ここまで変化する業種はそれほどないと思います。しかし、私どもの制作した、クォリティの高いホームページを媒介として、社員のモチベーションが上がったという、副次効果が現れるクライアントも出てきています。企業理念を具体的な形で表すことは、社内の意思統一の面でもきわめて有用です。そのためにホームページが役立っています。
大企業は役人とともに、旧メディアの既得権益にしがみついていればいいのです。中小企業こそ、webマーケティングを活用すべき時が来ています。