メディアが変わったことでビジネススタイルのみか、ライフスタイルまで変化するのは日常目にします。
日本のTV受信チューナーは世界で唯一、b-casカードの取り付けを強制しています。無料放送に対しても視聴を制限しているのです。アンカテさんの記事(b-casカード不正改造問題の本質はカードの交換を不可能にしたこと)が参考になります。
最初NHKの意向で、カードを登録制にしようとしていました。事務処理費用の関係で断念したようです(すべてのチューナーにカードを付けたため、各所帯ごとの名寄せが不可能となった)。
著作権保護を名目にしていますが、実態はTV局の既得権益を守るためです。TV局に出版権はあっても、著作権なんてあるわけないでしょう。(ビデオ録画の際にCMをスキップする機能さえ外させました)
携帯電話のように、TV放送も日本はガラパゴス化するかもしれません。しかし、このまま今の内容のない番組を相変わらず垂れ流し続ければ、早晩YouTubeに取って代わられるのは目に見えています。(YouTubeの冒頭広告で目立つのが、TV局の番宣だということが象徴しています)
インターネットによって、劇的に仕事の進め方が変化した企業の実例があります。
私どものクライアントのひとつで、シッピング会社の例です。(ショッピングでもドロップシッピングでもないです。海運会社のこと)
自動車や原油のような単品での貿易は専用船を使いますが、それ以外のものはリーファー(コンテナ船)に混載して運びます。
専用船は最短距離を行くことで輸送費を抑えます(危険と知りつつマラッカ海峡を通りますね)。コンテナの場合は、安い船を探すのが船賃節約の方法なのです。
A地点からB地点に荷物を運ぶ時、必ずしも直接運航する船を選ぶわけではありません。CからEへ行く安い船があった、またDからBに行く船がEで荷下ろしをするとします。このリーファー1を使ってまずEまで運び、次にリーファー2で目的地のBまで運んだりするのです。
この指示連絡は長い間、国際電話とテレックスを用いていました。その昔は電報を使ったりも(日本海海戦前バルチック艦隊の情報は電報で伝えられました)したようですし、近年ではFAXも使うようになったでしょう。
このビジネススタイルがインターネットで大きく変貌したのです。
いまやSkypeを使えば全世界どことでも、通話しながらデータのやり取りを、瞬時にしかも無料でできるようになりました。高い国際電話通話料も、カタカナだけで分かり難いテレックスも不要です。
荷物の現在位置も、各シッピング会社のサイトへいけば、ほぼリアルタイムで常時確認できます。インターネットのおかげで、従来の電話回線では考えられないことが起きているのです。
●ここまで変化する業種はそれほどないと思います。しかし、私どもの制作した、クォリティの高いホームページを媒介として、社員のモチベーションが上がったという、副次効果が現れるクライアントも出てきています。企業理念を具体的な形で表すことは、社内の意思統一の面でもきわめて有用です。そのためにホームページが役立っています。
大企業は役人とともに、旧メディアの既得権益にしがみついていればいいのです。中小企業こそ、webマーケティングを活用すべき時が来ています。